先日行われた、戦極17章において、AmaterasがBATTLE手裏剣と試合をした際、ラップをするのではなく、「韻」と書かれたパネルの上で縄跳びをし、対戦相手のBATTLE手裏剣が怒って試合を辞退してしまったことについて、賛否両論が飛び交っています。
騒動に対するAmaterasのツイート
面白いとかつまらないとかじゃない。
— Amateras (@amateras_iam) 2018年2月18日
縄跳びなんてしていない。
僕は”韻を踏んだ”のだ。
韻を踏むことにこだわり過ぎた 現状に苦言を呈しただけだ。
フリースタイルでもなんでもない。
風刺だ。
問題提示だ。
後はみんなが自由に考えればいい。
どうのこうの騒がれてる時点で 僕の芸術は大成功だ。 pic.twitter.com/7ox131SDNT
目黒で個展を開いたりと芸術方面でも活躍しているAmaterasさん。
今回も芸術活動の一貫としてのパフォーマンスだったようです。
ここからは個人の感想ですが、今回のパフォーマンスはあまり成功していないと思います。
彼は「どうのこうの騒がれている時点で僕の芸術は大成功だ」と言っていますが、それには、この騒動の後に、ヘッズやラッパーが「韻」を踏むことについて考え直すというプロセスに至らないと、意味はありません。
しかし、実際ツイッターで各人の反応を見ると、「MCバトルでこのようなパフォーマンスをするべきか否か」「BATTLE手裏剣はラップをするべきか否か」などの話題に終始していて、あまり「韻」を踏むことについて自体は問われていない気がします。
以前、THE MANZAIのウーマンラッシュアワーの村本さんの時事ネタを使った漫才でも賛否両論吹き荒れましたが、あれは多くの人が現状のメディアに対して考え直すきっかけになったと思います。
そもそも、既存の枠組みで新しいことをやろうとすると、観る側にはいくらか「寒い」印象を与えがちです。
そうしないためには、観客を逆に興奮させるぐらいのかっこいいパフォーマンスをしないといけないのですが、それにはかなりのセンスが必要とされます。
再度ウーマンラッシュアワーの村本さんを例に出しますが、彼の時事ネタは「漫才」と
して成立しており、(嫌悪感を示す人もいる一方で)「漫才」として楽しんだ人も多かったはずです。
しかし、今回のパフォーマンスはBATTLE手裏剣が辞退したことで「MCバトル」として成立しておらず、「MCバトル」として面白かったとは言えないので、成功したとは言えません。
Amaterasにはそこが足りなかったというところでしょうか。