今更ですが…笑
このアルバム、やばい。
俺がいいと思うHIPHOPの基準は、2つある。
1、音としてカッコいい
2、リアル(等身大である)
この「Girl Queen」は全てが満たされている。
今作は全体的に怪しげな不穏なビートに、C.O.S.Aの知立での労働者たちの生活を綴ったリアルなラップが響く。
1.1AM in Asahikawa
Gradias NiceのTrackに考え抜かれた無駄のないリリック。1曲めに相応しいC.O.S.Aの矜持が感じられる。
2.WGD
2分近くの長い静寂の後に、C.O.S.Aは語り出す。
この曲から一気に不穏な空気が流れ出す。
3.La Haine Pt.2
タイトルのLa Haineとは1995年に制作されたフランス映画だ。
このサイトに書かれている通り、La Haine Pt.2然り、今作の中盤に流れる張り詰めた空気や階級社会における怒りが、映画「La Haine」に通底していると言えるだろう。
4.Ridin’
「労働者達は気が荒い 奴らのCarhartはみせものじゃない」
俺はこのリリックにやられた。
近頃の90‘sブームによって、街でもCarhartのようなHIPHOPでhotなブランドの服を着ている人をよく見かける。
俺はファッションにおいて、流行りや見た目だけでなくそのブランドの根底に流れる哲学を理解している事が重要だと思っている。
別に普段はスーツを着ていても学生でもいい。
しかし、ただ「流行っているから」「みんな着ているから」という理由で、自分の着る服を決めるのはダメだ。
5.I Can See Your Palm
子供ができたのかな?と感じるような歌詞(C.O.S.Aにはまだ子供いません(多分))
この曲から少し明るい曲調になる。
6.Girl Queen
アルバムのタイトルにもなっているGirl Queen。
こんなクソッタレな世の中だけど女の子がいれば幸せだ。やはり女性は尊い。
全曲を通して聞けるアルバムは貴重だ。
自分の生き方に自信が持てなくなった時、どうしようもなく行き詰まってしまった時、何度もこのアルバムを聴くことになるだろう。