こんにちは。
アイオー安楽です。
Twitterを何となく眺めていたら、こんなツイートが流れてきました。
リルナズXは10代のほとんどを孤独に過ごした。この孤独の時間を彼はSNSに費やしそして熟知した。モンテロのMVで物議を醸し出し、その後人間の血液が入った悪魔のスニーカーを販売して大炎上したが…これは全てリルナズの作戦。戦略通りにSNSで爆発的に拡散。全員がリルナズに踊らされた凄い事例。 pic.twitter.com/ekfjLit8Ur
— 起業家ラッパーeji@ローカルラッパーMVチャンネル (@eji81445004) 2022年1月14日
知らない知識だったので、「リルナズXは賢いなあ〜」と関心しました。
そして、このツイート主である、「起業家ラッパーeji」という方のツイートをいくつか眺めてみました。
ラッパーのマーケティング手法についてのツイートが多く、HIPHOP関連の知識欲が満たされるツイートが多く、素直に面白いなと思いました。
そして、「どんな人がツイートしてるんだろう?」と思い、Twitterのプロフィールを覗いてみました。
こちらがアカウントのプロフィール↓
こちらはサブ垢的なアカウントのプロフィール↓
おや...。少しおかしいぞ...。
ファンファンファンファン...。
「ビジネススキルUP」「年収8桁」「SNSマーケター」「社長になれる」
香ばしい文句が並んだプロフィールを見て、私の中の危険信号が鳴り始めました。
極み付けは、LINEの友達追加のリンク...。
これは、情報商材屋の典型的なプロフィールです。
情報商材屋のプロフィールには、ある種のテンプレートがあります。
・LINEやメルマガへの誘導リンクが貼ってある
・なぜか収入を公開している
・名前@〇〇というハンドルネーム
・「ビジネスを学べる」「収入UP」のような魅力的な文句
これらに当てはまるSNSのアカウントは、99.9%情報商材アカウントです。
日本の刑事裁判の有罪率と同じくらいの確率で、黒です。
しかし、憶測だけで人を判断するのは、決してあってはいけないことです。
そこで、一応、起業家ラッパーejiという人について、調べてみました。
起業家ラッパーejiとは
起業家ラッパーejiさんは、年収が8桁あるようです。
年収が8桁という事は、年収が最低でも1,000万円以上あるという事でしょう。
年収1,000万円という事は、日本人の上位4%ほどなので、かなりの高収入と言えます。
起業家ラッパーejiさんは、確認できる範囲では、次のような事業で収入を得ているようです。
・物販(せどり)
・物販に関する情報商材
YouTubeのチャンネルは、現在までに約211万回再生されており、2年間で25万円ほど収入を得ているようです。
現在までに250本ほど動画を上げているので、動画1本あたり1,000円の収入です。
「バイトした方がマシじゃないか!」という意見もあると思いますが、全く収入に繋がらないYouTuberもいる中、新卒の初任給ほども稼いでいるのは超優秀だと思います。
しかし、このYouTubeの収益だけでは、年収1,000万円には、まだまだ届きません。
そのため、残りの物販や情報商材の事業が、メインの収入だということが推測されます。
そして、自身のブログで「物販のノウハウをコンテンツにして販売したことが、マジで大正解だった」と述べていることから、収益の大半は「物販のノウハウ(=情報商材)」だと考えられます。
Twitterのプロフィールには、マーケーターだと記されていますが、実際は情報商材屋さんだと思われます。
情報商材は稼げるのか?
起業家ラッパーejiは、「物販で稼げるノウハウ」を情報商材として販売しているようです。
それでは、「こうすれば稼げる」という情報商材を買うと、本当に稼ぐことはできるのでしょうか?
結論から言うと、99%稼げません。
99%だと、1%は稼げるの?という疑問が浮かぶと思いますが、1%は稼げます。
この理由については、後ほど説明します。
情報商材の中身は、基本的にネットビジネス(物販やアフェリエイトなど)のノウハウがまとめられたものが多いです。
価格は、安いものから高いものまでありますが、大体数10万円〜100万円ほどかかります。
そして、多くの場合、「コーチング」という「稼げるまで丁寧に先生に教えてもらえる権利」がついてきます。
しかし、ほとんどの人は情報商材を買って稼ぐ事はできません。
それは、情報商材のほとんどが1,000円で売っている本に書いているような内容しか書いていないからです。
「その人しか知らない絶対に稼げる方法」なんてものはないのです。
冷静に考えてみてください。
あなたが「自分だけが知っている絶対に稼げる方法」を知っていたらどうしますか?
「本当に」ビジネススキルがある人であれば、人をなるべく安く雇って、ノウハウのコア部分は教えずに作業員として働かせ、利益を総取りします。
こうすることで、長期的に不労所得を得ることができるからです。
情報商材を売っている人は「私はビジネススキルがあるので、あなたにも稼げる方法を教えてあげます」というスタンスで、近寄ってきます。
しかし、自分のビジネススキルをノウハウ本に落とし込んで、ショットで売りつけるような真似は、「ビジネススキルが本当にある人」は絶対にしません。
※ショットとは、売り切りタイプのビジネス手法です。ネトフリのようなサブスクはストック型のビジネスと言われます。
それぞれの違いについては、こちらの記事が分かりやすいです。
ビジネスの世界では、いかに顧客に継続的にお金を落としてもらうかが基本中の基本です。
自分がノウハウを持っているのであれば、まずは無料でノウハウを教えてあげます。
そして、継続的にその人から収益の一部を得るような仕組みを作り上げます。
そうすることで、お互いにWin-Winの関係を結ぶ事ができます。
一般的な会社は全てそのような構造になっています。
ノウハウを教える時点で、一括で高額なお金を取るようなビジネスモデルは、基本的に全て嘘だと思った方が良いです。
最初から、顧客と直期的に有効な関係を結ぶつもりがないからです。
情報商材を買った人の末路
それでは、情報商材を買っても稼げない人はどうするのでしょうか?
多くの場合、情報商材を買っても稼げない人は「先生の情報商材を売る手伝い」をさせられます。
※情報商材の売主を「先生」、情報商材を買った養分の事を「生徒」「スクール生」と呼ぶことが多いです。
先生の情報商材を養分に対して売りつけると、手数料がもらえます。
これが、生徒の収入になるわけです。
では、どうやって「先生の情報商材」を売るのか?
1つ目には、身の回りの人(友達や家族)を紹介するといった手があります。
これをやると十中八九周りから人がいなくなります。
2つ目には、SNSで「稼ぐ方法教えます!」といったアカウントを作り、物販を始めようとしている人や、アフェリエイトで稼ごうとしている人、投資で一発当てようとしている人など、養分っぽい人を探し出し、片っ端からDMを送る方法です。
※養分とは、せっせと搾取主にお金を供給する可哀想な人たちのことです。
こうして、無限に養分の連鎖が広がり、マルチ商法と同じような組織体系ができます。
ほとんどの人は、上にお金を吸い上げられるだけの養分となりますが、上記の図の2層目ぐらいに運よく入り込めると、稼ぐこができます。
自分より情弱な人を沢山集めて、自分に運ばせることで、自分はリッチになれるのです。
これが、先ほど1%の人は稼げると言った理由です。
しかし、友達は失い、社会的信用も失い、周りには嘘つきしかいなくなってしまうので、人生は一気にハードモードになってしまいます。
恐らく、起業家ラッパーejiも、情報商材で騙されてこの世界に入ってしまったのだと思います。
(実際に、彼は高額な情報商材を買って人生が変わったと述べています)
ブログや、副業界隈には、こういった情報商材を売りつける詐欺師が非常に多いです。
一方、HIPHOP界隈には、こういったアカウントは今までありませんでした。(私の知る限り)
しかし、マルチ商法が別名ネズミ講と言われるように、1つのコミュニティに情報商材屋が入り込むと、一気に同じような人が増えてくる可能性があります。
そのため、個人的には、起業家ラッパーejiのTwitterアカウントはフォローせず、YouTubeの動画も見ないようにした方が良いと考えています。
Twitterはブロックしても良いくらいです(最終判断はご自身でお願いします)
私の周りで情報商材にハメられて、人生が台無しになった知人も何人かいるので、情報商材・マルチ商法の害悪さについては、今後も啓蒙していきたいと考えています。
■1/15追記
起業家ラッパーejiに私のブログの内容がパクられていました
先日、5lackが6lackのパクリだと誤解された騒動があったのですが、その件について書いたブログの内容が、起業家ラッパーejiに剽窃されていました。
こちらのツイートです。
一方、私のブログの内容はこちら
内容がそっくりで、使っている写真は全く同じです。
最初は、「同じような事を思う人がいてもおかしくないし、写真も調べたら5lack・6lackの名前で調べたらすぐに出てくるものなので、そういうこともあるか」と思っていました。
しかし、しばらく考えていると、この6lackの画像は、私がlast.fmのキャプチャした画像を切り取って使ったものだということを、思い出しました。
元の画像はこちら
私が切りとった画像はこちらです。
切り取りをミスって、右側に黒い余白が残ってしまっています。
そして、起業家ラッパーejiのツイートに載っていた写真がこちら。
余白部分が全く同じですね。
恐らく、私のブログの記事を読んで、画像をそのまま保存し、それを流用してツイートしたものだと思われます。
こうなってくると、彼の普段のツイート内容もオリジナルのものなのか疑問が浮かんできますね。
恐らくHIPHOPを情報商材を売りつけるための入り口くらいにしか考えておらず、愛やリスペクトは全くない人なんだろうなと思います。
5lackについてのブログの記事はこちらです↓
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