こんにちは。安楽です。
本日、バイナンスにLQTYというコインがリストされました。
#Binance will list @LiquityProtocol $LQTY in the Innovation Zone.
— Binance (@binance) 2023年2月28日
➡️ https://t.co/9rwhaypsJL pic.twitter.com/1yA7htYWCU
LQTYは2月中旬から急上昇しており、ここ10日で3倍ほど上昇しています。
LQTYは、Liquityという分散型借入プロトコルに関連するトークンです。
トークン自体は2021年4月から存在しており、最近出てきた訳ではありません。
では、なぜ今のタイミングになって、Liquityに注目が集まっているのでしょうか?
今回は、Liquityの概要と仕組みについて書いていきます。
Liquityのプロジェクト概要
Liquityは、分散型借入プロトコルで、管理者はいません。
プロトコルを強制停止することができる管理者はいないので、ひたすら決められた動きを実行します。
Liquityの仕組みは非常にシンプルです。
ETHを預けることでLUSDを借りる
ETHを預けることでLUSDというドルに連動したステーブルコインを借りることができます。
LUSDを借りる際は、借りたいLUSDの価格に対して、最低110%以上の価格分のETHを預ける必要があります。
そして、担保率が110%を下回ると預けたETHは精算されてしまいます。
また、仮にETHが精算されてしまっても、借りているLUSDを返すことで、時価分のETHが返ってきます。
例えば、100万円分のLUSDを借りたい場合は、最低110万円分のETHを預ける必要があります。
そして、ETHの価格が110万円を下回るとETHは没収されてしまうという事です。
没収されるのが怖い場合は、担保率を高めることでETHの没収は回避できます。
LUSDがペグする仕組み
2022年のTerraショックによって、分散型ステーブルコインに対して良くないイメージを持っている人は多いと思います。
分散型ステーブルコインは、ペグが外れてしまうリスクがあるからです。
そして、管理主体がいる法定通貨担保型のステーブルコインと違って、ペグが外れたことによって損失を補填してくれる保証がありません。
それでは、LUSDはどのようにペグを保っているのでしょうか?
LUSDがペグする仕組みは非常にシンプルです。
先述したように、LUSDを借りる時には借入額の110%以上のETHを預けるため、常にLiquityのプールには、発行されているLUSDの金額以上のETHが存在しています。
そして、LiquityにLUSDを返すと、LUSDをドルに換算した額と同じETHが貰えます。
そのため、市場に1ドル以下でLUSDが売りに出されてる場合は、すぐにLiquityでETHに変換することで差益を得ることができるのです。
原理上、LiquityのETHが枯渇することはないため、市場参加者は安心して安価なLUSDを買ってETHに交換することができます。
こうして、LUSDは1ドル以上の価値を保っています。
現に、分散型ステーブルコインにも関わらず、LUSDはほとんどの期間で1ドル以上を保っています。
借入コストがとても低い
Liquityの特徴は、借入コストがかなり低いことです。
LiquityでLUSDを借金しても利子は一切かかりません。
その代わりに、借入時に借入額の0.5%を手数料として払います。
例えば、100万円分のLUSDを借りる場合、5,000円の手数料を払います。
何ヶ月、何年借りていても、この5,000円以外に借入コストは発生しません。
通常の金融機関やDeFiだと、年利数%〜10%程度の借入コストを払わないといけないことを考えると、非常に借入コストが低いです。
LQTYの役割
それでは、LQTYはどういった役割を持つのでしょうか?
多くのクリプトプロジェクトとは異なり、LQTYにはガバナンストークンのような仕組みはありません。
その代わりに、ステーキングすることで先ほどの借入時の0.5%の手数料を得ることができます。
それ以外の役割はありません。
そのため、LUSDを借りる人が多くなればなるほど、LQTYをステーキングすることで得られる手数料は多くなり、それに伴ってLQTYの価格は上昇していきます。
逆にLUSDが使われなくなれば、LQTYの価格は下落していくでしょう。
まとめ
Liquityは非常にシンプルな分散型借入プロトコルです。
ETHを預け入れることで、ドルに連動したLUSDを借りることができ、借入手数料はLQTY保有者が得ることができます。
長くなってしまったのでここで区切らせていただき、次回はどうしてLiquityが注目されているかについて書いていこうと思います。
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