安楽日記

投資と生活について

2023年9月に読んだ本ベスト5

こんにちは。安楽です。

 

今回は、2023年9月に読んだ本の中から、特に面白かった本を5冊紹介します。

 

フレッド・シュエッド・ジュニア『投資家のヨットはどこにある? プロにだまされないための知恵』

株式ブローカーや経済アナリストをボロクソに書いた本。

相場を見ている人なら重々承知だと思いますが、ブローカーやアナリストが話している事ってほどんど当てになりません。

彼らは半分以上は盛大に外しているのに、当たった時だけ「私、言いましたよね」とドヤ顔をかましてきます。

https://x.com/moukon_genius/status/1353563259635290112?s=20

 

投資で成功するのに大事なことは「金融事業者に近づかないこと」です。

彼らと話して良いことは何もありません。

何もないです。

彼らに何万円も手数料を払うのであれば、ウォーレン・バフェットの本を数千円で買って勉強した方がはるかに良いです。

 

ちなみに、YouTubeで「バフェット」と調べると、投資系インフルエンサーの「バフェット太郎」が真っ先に出てきます。

名前に「バフェット」と入っていますが、バフェットの名前で養分を引き寄せて、証券会社と一緒にゴミ商品を売り付けたいだけで、全く参考にならないので見ない方が良いです。

バフェット太郎に限らず、あまり参考にならないYouTuberが多いため、投資系の情報はYouTubeではなく、本を読んで勉強することをお勧めします。

 

メアリー・バフェット『史上最強の投資家 バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール』

続いては、バフェット太郎ではなく、本物のバフェットの考えを学べる本です。

本書は、バフェットの哲学をもとにして財務諸表の読み方を学ぶことができます。

 

物凄く値上がりしている株があっても、財務諸表を見るとボロボロだったりします。

反対に、あまり人気がなくても財務はピカピカだったりすることもあります。

 

短期的な株価の変動でギャンブルをして利益を得るのではなく、永続的に成長していく企業の株を適正な価格で買うためには、財務諸表を読む力が不可欠です。

財務状況がしっかりしていて、将来的に大きくなっていく会社であれば、いつかは株主にリターンをもたらしてくれます。

 

本書では、財務諸表の各項目をどのように捉えるべきか?を1つずつ丁寧に教えてくれます。

個別株投資に興味のある人は、必読の本です。

 

アダム・ファーガソン『ハイパーインフレの悪夢-ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する-』

ドイツで起こったハイパーインフレーションについて書かれた50年近く前の本。

ハイパーインフレーションでは、約5年間で物価が1兆倍になりました。

うまい棒10円が5年後に10兆円になっているということです。

意味が分かりませんね...。

 

当時のドイツ国民も何が起こっているのかが分からなかったようです。

そう。ごく一部の有識者を除いて、誰もどうしてこんなに物価が上がっているのかが分かっていなかったのです。

ある人は、マルク(当時のドイツの法定通貨)が下がっているのではなく、物価が上がっているだけだと思っていました。

またある人は、ユダヤ人が何か悪いことをして、物価が上がっているのだと思っていました。

そして政治家は「物価が上がっているから、お金をばら撒いて国民を助けてあげよう!」とお金を刷り続けました。

みんな何が起こっているか分からず、適当な仮説を考えては、その場しのぎの対応をし続けていのたのです。

 

多少、経済を勉強している人なら分かると思いますが、通貨が供給過多になると、その通貨の価値は毀損されて、相対的に物価が高くなってしまいます。

これが貨幣価値の毀損によって引き起こされるインフレです。

しかし、当時のドイツの国民は「物価上昇に追いつかないから、もっとお金を刷ってくれ!」と懇願し、政府側も「いつかインフレが収まるまでお金を刷り続けなくては!」とお金を刷り続けました。

今日のインフレに対抗するために、明日のインフレを作り出していたのです。

 

その結果、ドイツでは紙幣は紙屑同然となり、子供のおもちゃにされたり、物を買うには大量の紙幣を持ち歩かなければいけなくなりました。

https://histrace.com/overview_history/facism/

 

当時のドイツの蒙昧無知ぶりは、今の日本の経済政策とよく似ています。

政府は「家計を助けるため」と、何度も現金をばら撒き、「来年にはインフレは収まるだろう」といい続けているのです。

流石にドイツのようなハイパーインフレーションが起こることはないと思いますが、このまま物価が上昇することは避けられないでしょう。

インフレ政策はドラッグのようなものです。癖になります。

 

本書を読むと、当時のドイツの地獄のような状況が分かると同時に、「アメリカのFEDがどうして何がなんでもインフレを抑え込もうとしていたのか」「無限に発行されるトークンはどうして暴落するのか」がよく分かると思います。

 

金融や経済に興味のある方はぜひ読んでみてください。

 

山本義徳『筋トレ大学』

筋トレ大学
 

ボディビルダーの山本先生が書いた筋トレ本。

家でできる自重トレーニングについて、とても分かりやすく説明されています。

9月は仕事が忙しすぎて、なかなかジムに行く時間がなかったため、本書に載っているトレーニングをしていました。

 

ジムに比べると負荷が足りないですが、十分自重だけでも効かせられることが分かったので、出張中や旅行に行ったときには自重トレーニングを取り入れていこうと思います。

 

ニック・マジューリ『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』

ドルコスト平均法の有効性について書かれた本。

「下手にごちゃごちゃいじるよりも毎月一定額を積立続けるのが一番儲かる」というドルコスト平均法のメリットは、多少勉強している人であれば知っていると思います。

 

その一方で、誰しもが「しばらくお金を貯めておいて、暴落がきた時に一気に投資をする方がパフォーマンスが高くなるのでは...?」という、スケベ心を抱いた事もあると思います。

本書では、そんな皆さんの疑問に答える形で、暴落がきた時にだけ底値で指数に投資をした時と、ドルコスト平均法を続けた時のパフォーマンスの比較がされます。

 

そして、色んな側面から複数のパターンのシュミレーションを行った結果、暴落時に投資する手法は、ドルコスト平均法とほとんどパフォーマンスが変わらないか、ドルコスト平均法に負けていたのです。

 

ドルコスト平均法とバイザディップのパフォーマンス比較

https://www.northstarfinancial.com/advisors/kirk-wilson/blog/buy-the-dip-a-myth-unfolded/

よく、自称有識者のコメンテーターなんかが「今は買い時ではない!」なんてコメントをしていますが、買い時を待つもよりも毎月脳死で積み立てをする方が良いのです。

そして、毎月同じ額を積み立てることは誰でもできても、毎回底で買うことができる人は一人もいません。

更に短期の底を探るための労力を考えたら、ひたすら毎月一定額を積み立てし続けることが理にかなっているのは言うまでもありません。

 

本書を読むと、自称有識者たちのコメントがいかに1mmも我々のパフォーマンスに好影響を及ぼさないかがよく分かります。

他にも「リバランスを定期的にした方がいいのかな?」「売り時に手仕舞いした方がいいのかな?」など、我々が疑問に思うことを一つ一つデータを基に検証してくれていて、勉強になります。

声がデカいだけの自称有識者のコメントが全く意味がないことがよく分かる超良書でした。

 

興味のある方はぜひ読んでみてください!

 

 

以上、2023年9月に読んだ本ベスト5でした。

気になった本があったら、通勤中やお休みの日のお供に手に取ってみてください!

 

前回の記事はこちら↓

mitibatacul.hatenablog.com