安楽日記

投資と生活について

2023年6月に読んだ本ベスト5

こんにちは。安楽です。

今回は、2023年6月に読んだ本の中から、特に面白かった本を5冊紹介します。

 

マーク・ダグラス『規律とトレーダー』

 

Burry Market Researchさん記事で取り上げられていたので、読んだみた本。

burry.co.jp

 

トレードはテクニックも重要ですが、それ以上にどこまで自分の心をコントロールできるかという「自律心」が非常に重要です。

良いポジションを取ることができても「もっと利益が欲しい!」と欲張って利確することができずに利益を握りつぶしてしまったり、「ひょっとすると大化けするかも?」と、スケベ心丸出しのポジションを取ってしまい、損失を出してしまった経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

 

ウォーレン・バフェットは「株を買い入れるルールは単純だ。他の人々が強欲になっている時に恐れ、皆が恐れを抱いている時に欲を出すことだ」という名言を残しています。

このように、トレードで利益を上げるには、感情と行動を切り離して考えるがとても重要です。

本書では、感情と行動を切り離して考えるメンタルスキルを学ぶことができます。

 

「最近トレードの調子が悪い」「いつまで経っても利益を上げることができない」という方は、本書を読むことでパフォーマンス向上の助けになると思います。

 

ローレンス・A・カニンガム『バフェットからの手紙 第4版』

1冊目の紹介でバフェットの言葉に触れたため、バフェットに関する本を紹介させてください。

本書は、バフェットが経営するバークシャーの年次報告の内容を抜粋した内容です。

(バークシャーの年次報告では、バフェットが昨今の投資環境などにについて述べた手紙を書いてくれます)

 

バフェットからの手紙では、株式投資や米国のマネーサプライなど、様々な事柄に対してバフェットが自分の考えを述べています。

全ての内容をタトゥーにして自分の体に刻みたいくらい、金言しかありません。

先述の『規律とトレーダー』を読むことで自律心を高めて、『バフェットからの手紙』を読んで、自分の投資の方向性やルールを決めることで、投資パフォーマンスは飛躍的に向上するはずです。

 

バフェットの現在の資産は約16兆円です。

投資家として、バフェット以上のパフォーマンスを上げている人は一人もいません。

 

SNSを見ていると、投資のパフォーマンスを上げようとして、見ず知らずのインフルエンサーのサロンに入ったり、高額な情報商材を買っている人がいます。

どうして、世界で一番成果を上げている投資家から学ばずに、彼らは利益を上げているかも分からないインフルエンサーから投資について学ぼうとするのでしょうか?

私には全く理解できません。

 

数千円の本から世界一の投資家の考え・手法を学ぶことができるというのに、劣後した情報を高額で買ってしまう時点で、投資の判断を大ミスしています。

見ず知らずのインフルエンサーではなく、世界一の投資家をコピトレしましょう。

 

『バフェットからの手紙』は現在、第8版が刊行されているので、これから買う方はこちらをオススメします。

 

ジョン・ムーア『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』

スタバの株を買おうと思い、情報収集のために読んだ本。

スタバのブランディング戦略について書かれています。

 

「広告を流して、企業が消費者に持ってもらいたい印象を刷り込む」という、稚拙なブランディング戦略を仕掛ける企業が多い中、スタバは広告を打たずに、カスタマーエクスペリエンスを徹底的に磨くというブランディング戦略をとっています。

 

通常、ほとんどの場合無意味な広告コストは価格に転化され、顧客が払った価格に対するカスタマーエクスペリエンスを損なう結果になります。

しかし、カスタマーエクスペリエンスを徹底的に磨き、リピートによる売り上げ増や、口コミによる新規顧客の獲得というブランド戦略は、一切広告費をかける必要がありません。

この手法をとっている企業は、広告費用をかけない分、更にカスタマーエクスペリエンスにお金をかけることができます。

複利でカスタマーエクスペリエンスを向上させる事ができるのです。

 

シンプルで合理的な素晴らしいブランディング戦略です。

 

他にも理由はありますが、私は本書を読んでスタバの株を買うことに決めました。

スタバの株を購入した理由については、今度別の記事に書こうと思います。

 

米田智彦『デジタルデトックスのすすめ「つながり疲れ」を感じたら読む本』

最近、SNSを1日に1時間〜2時間近く見てしまう人が増えているみたいです。

 

私自身、1日1時間近く見てしまう日があります。

仕事や睡眠の時間を考えると、可処分時間のかなりの割合をSNSの利用に費やしているのです。

 

しかし、「SNSを眺める事で人生に取って何か良いことがあったか?」と問われると、自信を持って「YES」とは言えません。

四六時中情報を追い続けても、私たちの生活に影響を及ぼすような大事な情報はほとんどありませんし、反対に芸能人のゴシップニュース等、負の感情を湧き起こされるような情報ばかりが目に入ります。

知り合いの近況報告も逐一チェックする必要はありません。

 

私は本書を読んで、SNSとの向き合い方を考え直す事にしました。

私は、SNSのアカウントを主に4つ運用していました。

 

①投資の情報収集のためのTwitter(よく見る)

②音楽の情報収集のためのTwitter(ほとんどみない)

③リアルな知人と繋がるためのTwitter(よく見る)

④リアルな知人と繋がるためのInstagram(よく見る)

 

私は知人と繋がるための③、④のアカウントについては、一旦削除してみる事にしました。

ログアウトではすぐにログインすれば使えてしまうため、根本的な問題の解決にはなりません。

そこで、私はアカウントを削除することにしました。

②のアカウントはほとんど見ていなかったため、今は①のアカウントしか使っていません。

 

最初は寂しい気持ちもありましたが、3日も経つと知人のSNSの投稿を見ない生活に慣れてきました。

アカウントを削除してから1ヶ月近く経ちますが、今のところ生活には全く困っていません。

元々仲の良い友達からはLINEで連絡が来ますし、単純に可処分時間が増えたというメリットしかありません。

 

知人と繋がるSNSを辞めることで、自分と周りの人を比べてしまったり、知人に見せるために贅沢している写真を上げたいという気持ちが全くなくなったので、精神的にも良い効果があったと思います。

自分と他人を比べたり、マウントを取っても何も良い事はありません。

 

SNSは承認欲求を満たすためのツールです。

人に見せつけるために旅行に行ったり、高い買い物をしようとすると、キリがありません。

承認欲求ラットレースには終わりがないのです。

SNSを辞めることで、承認欲求ラットレースから抜け出す事ができて、気持ちがとてもスッキリしました。

 

ブリュノ・パティノ『スマホ・デトックスの時代:「金魚」をすくうデジタル文明論』

こちらもデジタルデトックス、スマホデトックスについて書かれた本です。

 

2015年、カナダのマイクロソフトが調査したところ、カナダ人の成人には10秒程度しか集中力を持続できない人がいる事が判明しました。

これは、金魚の集中力の持続時間とほとんど同じです。

 

金魚は楽しそうに水槽の中をぐるぐる泳いでいますよね。

金魚は8秒で集中力が切れてしまうので、8秒ごとに新しい環境の中を泳いでいると錯覚しているのです。

その結果、金魚は楽しそうに小さな水槽の中を泳ぎ続けます。

 

これは現代人も同じで、似たような10秒程度で終わるショート動画や、SNSの投稿を見続けている人が増えています。

最早、何かに長時間集中して取り組める集中力がなく、水槽の中の金魚のようにインターネットの海をあてもなく回遊しているのです。

 

インターネットのコンテンツの多くは、単純な作業×ランダムなインセンティブによって、プラットフォームからユーザーが抜け出せないように設計されています。

この組み合わせが人を中毒にさせる効率的な方法なのです。

パチンコやスロットのようなギャンブルは、この仕組みを利用しています。

 

そして、TikTokやInstagram、YouTubeのショート動画は、スワイプすれば次の動画が観れるという「単純な作業」と、たまに面白い動画が流れてくるという「ランダムなインセンティブ」によって、一度見始めるとやめられなくなるように設計されています。

 

最近流行りのマッチングアプリもパチンコスキームを利用しています。

スワイプという単純な作業と、マッチングによるランダムなインセンティブです。

更にマッチングアプリは、「この可愛い人とHすることができるかもしれない!」という性欲を刺激します。

人間の本能を刺激するようなコンテンツとパチンコスキームを組み合わせると、人間を中毒にさせる効果は悪魔的に高くなります。

 

ポルノサイトも人の本能(性欲)とパチンコスキームを組み合わせています。

人間の本能の性欲を刺激するコンテンツ、次々にレコメンドされる動画をタップするという単純作業と、「当たり」のポルノ動画が見つかった時のランダムなインセンティブ。

最悪な組み合わせです。

 

「スマホを触っている時間が多いな...」と感じる方は、一度スマホとの向き合い方を考え直した方がいいかもしれません。

そして、スマホを触る時間を減らすには、プラットフォームがあなたを中毒にさせようとする仕組みや原理を勉強しなくてはいけません。

泥棒がどうやってあなたの家に入るかを知らずに、防犯対策をするようなものです。

 

若杉公徳『みんな!エスパーだよ!』

堅苦しい本ばかり紹介してしまったので、最後は気を抜いて読むことができるギャグ漫画を紹介して終わりにします。

 

少し前にドラマが放送されていたので知っている方も多いと思いますが、登場人物が次々にくだらない超能力に目覚めてしまうコメディです。

くだらない中学生のような下ネタのような展開が延々と続きます。

 

何も考えずに笑いたい方にはとてもおすすめの漫画です!

 

 

以上、2023年6月に読んだ本ベスト5でした。

気になった本があれば、お休みの日のお供に手に取ってみてください!

 

前回の記事はこちら↓

mitibatacul.hatenablog.com